喜びと感動の出産。
でも、可愛い我が子の育児が始まるや否や、産後の体調が思わしくないと辛いですよね。
私の場合は、会陰切開の縫合跡が痛くて痛くて・・・(T_T)
妊婦健診中、エコー写真を撮る度に担当医の先生から
「うわ~!この子は頭と鼻がデカいね~!」
と言われていたので、出産時は会陰部分を相当切ったのだろうと思っていました。
産後は円座クッションが手放せなかったし、赤ちゃんを抱っこしての授乳中がもう、拷問のようだった辛い記憶が蘇ります。
(関連記事→会陰切開の溶ける糸っていつ溶けるの!?もう抜糸すべし!)
その会陰切開ですが、「会陰切開で保険がおりた!」という話を耳にしたことはありませんか?
私自身も、術後のあまりの痛みに「これは保険がおりるくらいの大手術だったのでは?」と思ったことがあります。
それで、保険がおりたという「会陰切開」とはどんな場合だったのかを調べてみました。
妊娠出産は病気ではない
通常の自然分娩は通常全て自費で支払いますよね。
つまり一般的に理解されているのは、妊娠出産は病気ではないために健康保険には適応しないということです。
出産の時に通常する会陰切開は手術ではなく「安全な出産のための処置」として扱われ、分娩介助費用に含まれるため健康保険は適応されません。
なので私も、保険がおりるのは帝王切開の時くらいかなぁという程度の認識でした。
どんな場合が適用されるのか?
よって上記の内容を考える時、健康保険が適応となるのは異常分娩での出産とみなされた時です。
会陰切開の項目以外では下記の項目が保険対象になるケースが多いです。
手術給付金の対象
- 帝王切開
- 予定日超過などによる誘発剤の投与
- 吸引分娩や鉗子分娩で医療器具を挿入するための会陰切開
- 微弱陣痛などのため陣痛促進薬の使用
など
入院給付金の対象
- 前期破水などによる入院、出産
- 陣痛促進剤が聞かないための入院
- 切迫流産や早産の疑いのための入院
など
民間保険会社の約款を確認すると、大抵の保険が健康保険が適応されないと支払対象にはならないですよね。
つまり、「会陰切開で保険がおりた」とされる方の出産は、健康保険が適応された(手術に該当する)会陰切開だったのだろうと思います。
保険の対象になる会陰切開とは?
領収書の手術欄と保険負担割合をチェック
まず、退院時の清算の時に病院側からもらう領収書を見てみましょう。
治療・入院が保険適用されているかは、領収書を見てると保険の負担割合が書いてあれば、健康保険が適用される治療が施されているはずです。
また、通常分娩(普通分娩)だったと思っていたけれどもそこで『手術』の欄に金額が入っていれば、会陰切開が何らかの理由で会陰裂傷となった可能性があり、手術給付金の対象になる可能性が高いです。
会陰裂傷とは
胎児の頭が大きかったり、分娩時に会陰部の伸びが悪かったり、分娩が急速に早まったりして、切開する前に会陰部分が裂けて傷をおってしまうことです。
Kコード(手術コード)を聞いてみよう
会陰裂傷だと保険がおりるのか?
実はそれでも会陰裂傷の具合によって対象となる場合とならない場合があります。(保険の契約内容による)
保険会社に提出する診断書を病院に書いてもらい判断しますが、診断書は有料で病院ごとに金額が異なります。
これが、、
安くない!
で、まず本当にその手術が保険給付に該当するのかどうかは、病院・産院側のみが知るKコード(手術コード)を病院に尋ねてみて、それを保険会社に伝えるとより正確に判断してくれると思います。
<診療報酬点数表(2016年度)>
Kコード 895
会陰(陰門)切開及び縫合術(分娩時) 1,530点
Kコード 896
会陰(膣壁)裂傷縫合術(分娩時)
- 筋層に及ぶもの 1,650点
- 肛門に及ぶもの 3,860点
- 膣円蓋に及ぶもの 4,320点
- 直腸裂傷を伴うもの 8,200点
Kコード895の会陰切開及び縫合術は通常分娩(普通分娩)の切開ですので、こちらのコードでは保険は適用されないケースが大半です。
またK896-1の筋層に及ぶものも弱冠の裂傷と見なされ、保険適用にされないことが多いようです。
よって、手術コード(Kコード)から見てみると、K896-2以降の、裂傷が肛門や直腸まで及ぶものが大抵の民間の保険で手術給付金の対象になるようです。
私の場合は子供の頭部が余りにも大きく、ある程度大きく切開されていたようですが、それでも間に合わず、あれよあれよと四方に裂けてしまったようでした。
そのため、あまりにも縫合部分の痛みが強く、私自身は相当ひどい会陰裂傷だと感じ、「もしかしたら保険がおりるのでは?」と病院側に尋ねてみました。
しかし私の会陰裂傷の傷は筋層までで肛門まで達していないKコード(K896-1)だったということで、私が入っていた保険では給付は受けれませんでした。(T_T)
ううう~~ 裂け損 (_ _;)
病院側の判断次第
「妊娠・分娩における保険診療上の取り扱い」に於いては、吸引分娩や鉗子分娩で医療器具を挿入するために会陰切開をしなくてはならない場合には、会陰切開の分も健康保険適用にしてよいとの指針にはなっているそうです。
なので、この場合の会陰切開縫合術は保険の対象になると思われます。
私の友人知人二人の話ですが、陣痛促進剤を使って出産したので病院側に診断書を請求した所、「出産時の処置扱いなので診断書は書けません」と言われ保険は下りなかった友人が一人。
もう一人は、「医療行為として診断書を書きます」と言われ、保険が下りました。
なので、それぞれの行為を病院側が『処置扱い』にするか『手術扱い』にするかは医師のさじ加減と言うか、判断次第ということもあるのではないかと思うと、ちょっとモヤッとするところかな、と思います。
保険の契約プラン次第
今は女性特約がついたものなど、様々なプランの保険がありますよね。
その分娩における処置や手術も保険の契約内容次第なので、よくプランナーさんと相談のすることが大事です。
ちなみに妊娠出産のための生命医療保険の口コミでは
- コープ共済 たすけあい女性コース
- 県民共済
- アフラック レディースエバー
などは妊娠してからも加入出来たりして好評のようですが、専門のファイナンシャルプランナーさんに相談すると、より安心度が増します。
相談だけは無料なので、これからの出産のためにも、若しくは生まれてきた可愛い赤ちゃんのためにも、時を逃さずに相談してみるといいですよ。
まとめ
出産後、退院時の会計で「保険の対象ですよ」と一言言ってくれるところもあるかとは思うのですが、大抵はそのまま何事もなく会計を済ませ退院してしまうことが多いのではないでしょうか?
自宅もしくは実家に帰ると、そこからは赤ちゃんとの嬉しい生活が始まるわけで、あまり気にも留めない領収書だったりして^^;
うちの義妹は出産後3年以上経ってからでしたが、領収書を見返し、病院に診断書を書いてもらい、無事に保険請求できたりしていました。
そんなケースもありますので、もし何か気づいたことがあれば「過ぎてしまったから~」と諦めず、とりあえず連絡されたらどうでしょうか?
高い保険料を払っているのですから、恩恵があれば嬉しいですものね 😉