とある秋の昼下がり。
小2の長男の部屋を掃除していると、おもちゃ箱の中に見慣れないクッキーの空き缶が。
振ってみるとザクザクと音がする。
缶の蓋には、太マジックで書いたらしい長男の字で『どんぐり』と書いてある。
どんぐり。。。
嫌な予感がする。。。 (ー_ー)
恐る恐るその缶の蓋を開けてみると、その中には・・・
ギャーーーーッ!!!ヽ(ヽ゚ロ゚)!!!
そう。 そこには想像の通りの地獄絵図・・・ チーーン
こんな経験をしたパパさん、ママさんは少なく無いと思います。
拾った時のワクワクした子供の気持ちを思うと、拾ってすぐに捨てさせるのも忍びない。
しかし、こんなイモムシ地獄を見る前にきちんと処理をして、中にいるどんぐり虫を退治していれば、かなりの長期保存も可能なはず。
そうして調べた、どんぐりの中にいる虫の処理方法を、ここに一挙大公開いたします。
どんぐり虫の成虫は何?
どんぐり虫の正体
ずばりそれはゾウムシです。
主な種類は、クリシギゾウムシ、クヌギシギゾウムシ、コナラシギゾウムシ、そしてハイイロチョッキリ。これらの成虫は、どんぐりが落下する前に、鳥のシギのように長い口でどんぐりに穴を開けて産卵します。
落下したどんぐりに1.5ミリ程度の穴を開けて侵入するのは、クロサンカクモンヒメハマキ(ハマキ蛾科)や、ドングリキクイムシ(キクイムシ科)などです。
なぜ見た目には分からないのか
どんぐりを拾う時には、一応、「虫の穴がないか」を見て拾いませんか?
(我が息子には当てはまりませんが・・・^^;)
しかし、しっかり見て綺麗などんぐりを拾ったはずなのに、それでも湧いてくるイモ虫達・・・。
その理由は先に記述したように、ゾウムシ達がどんぐりが落下する前の、実がまだ青いうちに穴を開けて卵を産み付けるため、その産卵穴はドングリの成長とともに塞がれてしまうからです。
恐るべし シギゾウムシ (;゚Д゚))
どんぐり虫の処理方法 ベスト3!
①煮沸する
兵庫県の中央農業技術センターによると、『クリなどの果実を50℃ の湯に50分間すると、中にいるクリシギゾウムシの卵や幼虫が死滅する』との報告があります。
しかし「50℃に50分」って、ちょっと家庭でやるには面倒なので、沸騰したお湯にどんぐりを投入し、5分前程度茹でます。
余り茹で過ぎると、ドングリの皮が弾けて破れたりするので、どんぐりの大きさや量を見て、10分以内を目安に時間を決めたら良いと思います。
茹で上がったどんぐりは、2、3日程度、日陰でしっかりと天日干しして乾燥させてから保管しましょう。
②冷凍する
京都府林業試験場での実験結果では、
『-2℃で一ヶ月以上貯蔵すると、9割以上のクリシギゾウムシを死滅させる事が出来る』
ということですので、冷凍処理もおすすめです。
冷凍庫は-18℃以下に設定してありますので、一週間も冷凍させておくとどんぐり虫達は死滅するでしょう。
冷凍保存の後は、煮沸処理法と同じく、日陰で充分な天日干しをした後、保管して下さい。
③水に浸す
こちらは一番簡単で、一番期間の長い方法です。
水の中に2週間漬けておく。
その間に1~2回、綺麗な水に替えて下さい。
そうする事によって、煮沸処理では固くなってしまうドングリの皮も柔らかく保てるため、キリや楊枝で穴を開けたりする工作で用いたい場合などにはおすすめです。
もちろん、こちらも日陰での充分な天日干しは必須です。
まとめ
以上、これらの方法でどんぐりの中にいる虫は無事に退治できます。
レンジでチンの加熱処理もありますが、どんぐり破裂の危険性が有りますのでオススメは出来ません。
また、天日干しをする際に直射日光だと、皮にヒビが入ったり割れたりしますので、日陰でしっかりと乾燥させるのがポイントです。乾燥不足だと青カビが発生し、蓋を開けた途端、緑の煙に巻かれる悲劇に見舞われたりしますので・・・(;一ω一||)、その点もご注意を。
こうして無事に退治できたどんぐり達を更に美しく長期保存するには、帽子の部分(殻斗)が取れないように木工用ボンドで接着したり、表面にニスを塗っておくと完璧です。
これで子供達の楽しいどんぐり拾いの思い出は、美しいまま残されていくことでしょう。
+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚:.。+゚
子供の笑顔の思い出の影にパパ・ママの影の労力あり、ですね。